Red Star は朝鮮民主主義人民共和国/北朝鮮が開発しているLinuxディストリビューションです。
開発は2000年に始まったとされ、現在も KCC-朝鮮コンピューターセンター で開発が継続されています。
デスクトップ環境も充実しており、完璧に朝鮮語化されたGUIや統合Officeソフトが用意されています。
もっとも北朝鮮ではWindowsも普及しており、デスクトップOSとしてのRed Starがどの程度のシェアを持っているかはよく判りません。
ハッカージャパン誌2008年5月号のVladimir氏の記事によれば、北朝鮮のIP電話網のサーバーなんかにはRed
Starが利用されてるそうです。
これまでRed Starの詳細は殆ど知られておらず、北朝鮮国外の一般人には入手が不可能だったのですが、2010年春に北朝鮮に留学しているロ
シア人に
よって紹介
され、さらに2010年9月にはbittorrent等で容易に入手できるようになりました。
2010年9月現在出回っているものは2009年7月にリリースされたバージョン2.0で、CD-ROMイメージ2枚分のイメージからなります。
unameでカーネルのバージョンを見ると、
Linux
localhost.localdomain 2.6.25-14.rs2.0.i686 #1
SMP Fri Jul 24 19:10:00 KST 2009 i686 i686 i386 GNU/LINUX
と表示されます。
環境変数のLANGは
ko_KP.UTF-8
です。
基本的にはRed Hat Linux + KDEです。
アイコンはオリジナルも多いみたいです。
デスクトップで使うソフトは一通りあります。Officeソフト、ブラウザ、音楽再生、CDライティング、ミニゲーム等々
プログラム開発にはデフォルトでPerl,Ruby,pythonが入ってる一方ccはありません。
ちょっと気になるのはtelnetやsshが入ってない所。
ヘルプファイルには、sshが必要なら配布元の http://www.osandok.inf.kp/
から入手せよと書かれてるのですが、www.osandok.inf.kpは北朝鮮のネットのプライベートアドレス上にあるらしく、北朝鮮国外からはアクセスできません。
ヘルプファイルをgoogle 翻訳で日本語に訳して読んでいたら次のような記述がありました。
Red Starユーザー用のシステムの2.0版は、世界のオープンソースコミュニティがまだ解決していない様々な問題を完全に解決しています。なんかすごそう。
・ Linuxシステムたちで未解決となっていたJava swingプラムドゥルで東アジア言語の入力が正常に行われない問題をきれいに削除しています。
・ Linuxシステムたちで原因を知ることができなかったSmb共有登録簿の内容をコピーする間にデータルシル現象を完全に退治しています。
・Red Starユーザー用のシステムの2.0版は、東アジア言語の正確な表示と印刷をサポートしています。
2010/9/12作成
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